【テーマF】山菜・植物・希少動物


01 マコモが自生する渓流

マコモまたは真菰、意外と知られていない水草ですが、実はスゴいパワーを持っているのです。

 

宇佐神宮のご神体は、この真菰で編まれた枕

古代からマコモには、穢れを浄化する作用があると信じられており、そこから高貴な方の副葬品として使われてきました。つまり心身を清らかにして、あの世に行くための必需品だったのです。ここから、宇佐神宮では神様が使ったマコモの枕が、ご神体として鎮座しています。

知る人ぞ知るマコモ風呂

このマコモをお風呂に入れると、健康に良いと言われており、地元では古くから愛用されています。不思議なことにこのマコモを入れたお風呂は、水質がいつまでも劣化すること無く、一カ月以上そのまま使われることもあります。(そのほうが効能があるという人も居ます)

古代は、これが主食だった?

『ウエツフミ』によると、ニニギの命が定めた5大水田作物とは、米・陸稲・ヒエ・ササミ(チガヤ)・カトミであり、このうち「カトミ」が真菰のことではないかと言われています。

食べても美味しいマコモ茸

この真菰の茎に菌がつくと、根本がプックリと膨れて、まるでナスビのような形と食感の野菜となります。これが超美味なので、グルメたちからも絶賛されていますが、めったに流通していないため“幻の食材”と呼ばれています。

 

◆祖母山から湧き出した清らかな渓流には、このマコモが自生しており、最近では栽培する農家さんも増えています。ぜひご相談ください。

 



02 幻の渓流魚イワメとエノハ

イワメは、アマゴが突然変異してその斑点が無くなったものとされていますが、釣り人にとっては、まさに“お宝”の獲物です。

大野川水系では、着々と生息情報が確認されており、下記のブログなどでも紹介されています。

釣果1

釣果2

研究発表

またエノハは、現在ではヤマメとアマゴの別称とされていますが、江戸時代に編纂された『豊後国誌』には直入地方の特産品として「榎葉魚」と記録されていますので、もともとは存在していたのに、現在では絶滅してしまったものと考えられます。⇒関連情報

「我こそは!」と思う釣り人は、ぜひチャレンジしてみてください。

ただし、深い山奥の足元の悪い場所にしか居ないので、地元のガイドに“秘密の場所”を聞いたほうが、確実に釣果につながりますよ。

 


03 樹液の訪問者たち

大分県の山林で最も多い樹木が「クヌギ」です。そしてこのクヌギは甘い樹液を出すことでも有名で、この樹液をめがけて、さまざまな昆虫たちが集まってきます。
【ヒラタクワガタ】マニア垂涎のあの最強のクワガタです。性格が獰猛なので怒らせると角を振り上げて威嚇してきますが、この角に挟まれてケガをした方も多いのでは?自然界では、腐った木の幹や狭い隙間に隠れていることが多いです。
【ミヤマクワガタ】こちらは逆に、物静かで知的な「森の哲学者」です。人前に姿を現すことはほとんど無く、高い木のテッペンに隠れていますので、木の根元を蹴飛ばすと驚いて「ドサッ!」と落ちてきます。生命力が弱いので、人工飼育は難しいです。
【オオムラサキ】日本の国蝶であるオオムラサキは、よく樹液のまわりでカブトムシやスズメバチなどと一緒にジャレあっています。その美しい紫色は南米のモルフォと比較されます。いったん飛び始めると速くて高いので、補虫網での捕獲は困難です。
その他、珍しい蝶々としては「ミドリシジミ」「イシガケチョウ」「ギフチョウ」なども確認されています。

ぜひ一緒に探しに行きませんか?

夏休みのお子さんの研究課題にも最適です。